厚労省の方針で、美容外科のHP中の、単純な「before→after」の写真解説が、今年中に規制されて出来なくみたいです。誤解を招きやすいからだそうです。
それで、HPのリニューアルに向けて、基本的な事項をまとめていこうと考えました。写真は入りますが、単純な「before→after」でなく、むしろ詳細な経過写真と解説なら、趣旨から考えて許されるのではないか?と今のところは考えています。
HPのリニューアルのためなので、ところどころ、現在のHPやブログの写真と重複しています点、御了解ください。
☆アプトスとエックストーシスの仕上がりの違い
一言でいうと、アプトスは「ふっくら」、エックストーシスは「シャープな」引き上げになります。
はじめにアプトスを、半年ほど後にエックストーシスを、追加施術した方の経過写真で説明します。
1)アプトス6本の効果(写真をクリックすると拡大します)。
解説です。術前は、ほほのたるみのために、お顔の視覚的重心は、緑の丸・矢印のあたりにあります。左右3本づつのアプトスの糸は一本一本が、赤矢印のように少しずつお肉を持ち上げます。 結果、術後の視覚的重心は上方、ほほのあたりに戻ります。これがアプトスの効果です。
2)エックストーシスの効果。
エックストーシスの効果はもっとわかりやすいです。糸のデザインと引き上げの方向とが一致しているからです。輪郭を引き上げる結果、シャープな印象に引きあがります。
前面からの写真で順に解説しましょう。
施術前。
アプトス施術後。「ふっくら」とした引き上げ効果です。「視覚的重心」が口横から頬に上がっているのがお解りでしょう。
半年後、エックストーシスを追加施術前です。視覚的重心は頬の位置を保っていますが、輪郭(フェイスライン)をもう少し上げたくなってきて、追加希望でいらっしゃいました。いい意味で「欲」が出てきたわけです。(いい意味といのは、「人生に前向き」というか、明るい方向性ということです)
エックストーシス施術直後です。「シャープな」輪郭系の引き上げです。
2ヶ月ほど経ったところです。
アプトスは戻りはほとんどありませんが、エックストーシスは1カ月くらいかけて、やや戻りがあります。しかしまったく戻ってしまうわけではありません。戻る程度は個人差がありますが、だいたい一ヶ月くらいで止まって落ち着きます。
エックストーシスの術前後(術後は2ヶ月目)の写真を並べてみました(直後ではなく2ヵ月後の写真を用いたのは、上に記した術後1ヶ月の「戻り」を越えて落ち着いた時期だから)。
「シャープな」輪郭系の引き上げ効果がわかります。
☆「切るフェイスリフト」と、アプトス・エックストーシスとの関係
「切るフェイスリフト」は、耳周りから皮膚を剥離して引き上げるわけですが、もともとは、下写真のような、西洋人型のたるみに対して開発された術式です。
前からみたときよりも、横から見たときのほうが、効果がはっきりわかるでしょう。
西洋人は、目鼻だちの凹凸がはっきりしています。このあたりを「中顔面」といいます。
西洋人は、骨格の関係から、中顔面のたるみが目立ちにくいです。
同じ手術を、東洋人に施した場合、下図のような結果になりやすいです。
西洋人の写真と同じく、顎から首にかけては、効果がありますが、中顔面のたるみは、切るリフト手術では解決しにくいです。耳周りから切る手術なので、そこから遠くなるにつれて、効果が薄れるからです。
東洋人の場合は、西洋人と異なり、フェイスライン(顎のライン)よりも中顔面のたるみを苦にする人が多いです。西洋人に比べて、目や鼻あたりの骨格に凹凸起伏が少ないからです。
少し話がそれますが、年配の西洋人で、切るリフトによって、見た目すばらしく若返っている方を間近で見ると、骨の上に皮が乗っているような感じでびっくりすることがあります。西洋人の場合、中顔面の骨格が綺麗なので、剥離してくっつけるといった操作をして瘢痕化させるだけでも、すなわち、軟らかい脂肪組織を繊維化させてボリュームとってしまえば、見た目綺麗になります。
しかし、日本人など、東洋人はそうはいかないことが多いです。中顔面の骨格が平坦で、お肉が多く下がりやすいからです。
もともと、アプトスというのは、ロシアで、この「切るリフト」の中顔面への補助的施術として開発されました。「切るリフト」の効果が出にくい中顔面にたるみが強い「東洋人型」の患者に対して、「切るリフト」の補助として主に施術されていました。
それが、日本や東洋に紹介される流れの中で、わたしたち東洋人に対しては、中顔面への「アプトスだけでいいんじゃないの?」という感じで広まりました。
日本では、アプトスを、切るリフトの補助として位置付ける先生は少ないんじゃないかと思いますが、元々はそういう経緯です。
一方、エックストーシスというのは、これはフェイスラインに効きますから、「切るリフト」と同じ方向性の施術です。
まとめますと、「切るリフト」で効果が及びにくい中顔面をターゲットとするのがアプトスで、「切るリフト」と同じ方向性の効果を、ダウンタイムも切り傷も残さずに達成しようと考案したのが、エックストーシスです。
(2012年2月13日記)
それで、HPのリニューアルに向けて、基本的な事項をまとめていこうと考えました。写真は入りますが、単純な「before→after」でなく、むしろ詳細な経過写真と解説なら、趣旨から考えて許されるのではないか?と今のところは考えています。
HPのリニューアルのためなので、ところどころ、現在のHPやブログの写真と重複しています点、御了解ください。
☆アプトスとエックストーシスの仕上がりの違い
一言でいうと、アプトスは「ふっくら」、エックストーシスは「シャープな」引き上げになります。
はじめにアプトスを、半年ほど後にエックストーシスを、追加施術した方の経過写真で説明します。
1)アプトス6本の効果(写真をクリックすると拡大します)。
解説です。術前は、ほほのたるみのために、お顔の視覚的重心は、緑の丸・矢印のあたりにあります。左右3本づつのアプトスの糸は一本一本が、赤矢印のように少しずつお肉を持ち上げます。 結果、術後の視覚的重心は上方、ほほのあたりに戻ります。これがアプトスの効果です。
2)エックストーシスの効果。
エックストーシスの効果はもっとわかりやすいです。糸のデザインと引き上げの方向とが一致しているからです。輪郭を引き上げる結果、シャープな印象に引きあがります。
前面からの写真で順に解説しましょう。
施術前。
アプトス施術後。「ふっくら」とした引き上げ効果です。「視覚的重心」が口横から頬に上がっているのがお解りでしょう。
並べてみました(写真をクリックすると拡大します)。
半年後、エックストーシスを追加施術前です。視覚的重心は頬の位置を保っていますが、輪郭(フェイスライン)をもう少し上げたくなってきて、追加希望でいらっしゃいました。いい意味で「欲」が出てきたわけです。(いい意味といのは、「人生に前向き」というか、明るい方向性ということです)
エックストーシス施術直後です。「シャープな」輪郭系の引き上げです。
2ヶ月ほど経ったところです。
アプトスは戻りはほとんどありませんが、エックストーシスは1カ月くらいかけて、やや戻りがあります。しかしまったく戻ってしまうわけではありません。戻る程度は個人差がありますが、だいたい一ヶ月くらいで止まって落ち着きます。
エックストーシスの術前後(術後は2ヶ月目)の写真を並べてみました(直後ではなく2ヵ月後の写真を用いたのは、上に記した術後1ヶ月の「戻り」を越えて落ち着いた時期だから)。
「シャープな」輪郭系の引き上げ効果がわかります。
☆「切るフェイスリフト」と、アプトス・エックストーシスとの関係
「切るフェイスリフト」は、耳周りから皮膚を剥離して引き上げるわけですが、もともとは、下写真のような、西洋人型のたるみに対して開発された術式です。
前からみたときよりも、横から見たときのほうが、効果がはっきりわかるでしょう。
西洋人は、目鼻だちの凹凸がはっきりしています。このあたりを「中顔面」といいます。
西洋人は、骨格の関係から、中顔面のたるみが目立ちにくいです。
同じ手術を、東洋人に施した場合、下図のような結果になりやすいです。
西洋人の写真と同じく、顎から首にかけては、効果がありますが、中顔面のたるみは、切るリフト手術では解決しにくいです。耳周りから切る手術なので、そこから遠くなるにつれて、効果が薄れるからです。
東洋人の場合は、西洋人と異なり、フェイスライン(顎のライン)よりも中顔面のたるみを苦にする人が多いです。西洋人に比べて、目や鼻あたりの骨格に凹凸起伏が少ないからです。
少し話がそれますが、年配の西洋人で、切るリフトによって、見た目すばらしく若返っている方を間近で見ると、骨の上に皮が乗っているような感じでびっくりすることがあります。西洋人の場合、中顔面の骨格が綺麗なので、剥離してくっつけるといった操作をして瘢痕化させるだけでも、すなわち、軟らかい脂肪組織を繊維化させてボリュームとってしまえば、見た目綺麗になります。
しかし、日本人など、東洋人はそうはいかないことが多いです。中顔面の骨格が平坦で、お肉が多く下がりやすいからです。
もともと、アプトスというのは、ロシアで、この「切るリフト」の中顔面への補助的施術として開発されました。「切るリフト」の効果が出にくい中顔面にたるみが強い「東洋人型」の患者に対して、「切るリフト」の補助として主に施術されていました。
それが、日本や東洋に紹介される流れの中で、わたしたち東洋人に対しては、中顔面への「アプトスだけでいいんじゃないの?」という感じで広まりました。
日本では、アプトスを、切るリフトの補助として位置付ける先生は少ないんじゃないかと思いますが、元々はそういう経緯です。
一方、エックストーシスというのは、これはフェイスラインに効きますから、「切るリフト」と同じ方向性の施術です。
まとめますと、「切るリフト」で効果が及びにくい中顔面をターゲットとするのがアプトスで、「切るリフト」と同じ方向性の効果を、ダウンタイムも切り傷も残さずに達成しようと考案したのが、エックストーシスです。
(2012年2月13日記)