膣ヒアルロン酸注射のセミナー行いました


膣ヒアルロン酸注射のセミナー行いました。


スタッフA 「先生!セミナーするのはいいけど、ブログとかにUPするのは絶対やめてくださいね」
スタッフB 「そうですよ。先生はシミを取ったり、たるみを引き上げてくれる真面目な先生だってイメージで通ってるんだから!」

スタッフたちが口々に私に忠告してくれる。
しかし、私は昔から、人がまだ手を付けていないフロンティアを開拓するのが好きなのだ。
16年前、まだ美容外科と言えば、脂肪吸引や顔面の切る手術が主流だった時代に、レーザーや切らないプチ整形のみの自由診療で開業した時も、周囲からさんざん、普通に保険診療で開業したほうがいい、と言われたものだ。

そもそも膣のヒアルロン酸注射という施術の存在を知ったのは、チュチュ・シュシュといった女性の下半身用化粧品を、咲江レディスクリニックの咲江先生とコラボして開発していた頃で、アメリカのDr. Matlockが施術キットも考案して販売していた。
早速取り寄せて、婦人科医である咲江先生の解剖学的知識と、お顔へのヒアルロン酸注射を日常的に行っている私とで検討して、実際にモニターさんに施術もしてみた。
しかし、どうも結果がぱっとしない。

その後、他の先生たちから色々情報や経験談を聞いて、また、新しいことの好きな常連の患者さんに話をもちかけてモニターになってもらって、だんだんとコツと言うか、施術の意味が分かってきた。
糸でのたるみ引き上げもそうだが、単に施術を見て真似るだけでは、結果が出ない。やはり、メカニズムの理解が重要だ。

膣へのヒアルロン酸注射は、男性が気持ちよくなるためのものではない。
ヒアルロン酸を注射して膣全周を狭くしてやれば、男性は気持ちよくなるだろうと普通は思うが、そうではない。
注射後、男性にはほとんど変化がわからない。
なぜかというと、ヒアルロン酸というのは、柔らかすぎて、男性器への刺激としては弱すぎるからだと思う。
なぜ、膣にヒアルロン酸を注射すると、女性の感度がUPするのか?
解説動画を作ったのでご覧ください。

https://youtu.be/Uw466aY-1MY 
https://youtu.be/Uw466aY-1MY

実際に施術を受けたモニターさんへのインタビュー音声を動画に添えてあります。ただし個人特定を避けるため、トーンが変換されています。
いまはまだ、正規の施術メニューには入れてありません。
そもそもうちのクリニック、しみ取りと糸リフトだけで予約7か月待ちなので、新しいメニュー入れる余地が無いので・・。
どうしても施術を受けてみたいという方は、052-264-0212にお電話ください。
スプリットタンの施術同様、お昼休みの時間を利用して対応させていただきます。
施術代金は、ヒアルロン酸2cc使うので、お顔に準じて9万円です(暫定価格です。変更するかもしれません)。

以下にFAQをまとめてみました。

Q 痛いですか?
A 針が刺さるときに少し痛みを感じる敏感な方もいますが、ほとんどの方はまったく痛みを感じません。

Q 性交はいつから出来ますか?
A 当日から可能です。というよりも、ヒアルロン酸はゆっくりと平坦化し、分解もされていくので、早めの性交がお勧めです。

Q 注射したことは男性に判りますか?
A 男性はほとんど変化を感じないかもしれません。女性は挿入時にヒアルロン酸の存在をはっきりと感じます。

Q 注射した後、ヒアルロン酸が無くなると、性感も弱くなりますか?
A ヒアルロン酸の存在は無くなります。しかし、女性の脳は快感を記憶しますので、ヒアルロン酸が消失したあとも、前よりも感じやすくなると考えられます。

Q 注射するヒアルロン酸は何ccですか?
A 通常2ccです。

Q 注射する場所は膣のどこですか?
A 上壁の、指で押したときに気持ちよさを感じる場所です。GスポットやAスポットと言われています。ここにヒアルロン酸を注射して瘤状に隆起させることで、ペニスが前後に動くときに、GスポットやAスポットが押されて、快感を生じるという理屈です。

Q リスクはありますか?
A 医学文献を調べると、韓国で非医師による施術で、ヒアルロン酸が血管内に注入されて肺梗塞を起こしたという報告があります。ただし、韓国での施術は、膣全体に大量に注射して男性側の快感を増す目的が一般的で、10cc以上注射することが多いようです。主としてアメリカで行われている女性の性感UP目的の2ccの注射による副作用報告はありません。

 話は変わりますが、スプリットタンを扱った小説書きました。ネタばれになるのであえて具体的には書きませんが、ちょっと特殊な疾患というか形成不全の女性が主人公です。
 私としては真面目な問題提起型の内容なんですが、性愛描写が具体的過ぎて、無料のケータイ小説だと投稿できないみたいです(汗。
 なので、amazonで有料でUPすることにしました。200円かかりますが、良かったら読んでみてください。
 男女関係の絡み以外は、実話の組み合わせで、モデルもいます。私がスプタン施術美容外科メニューにしようと思い立ったきっかけなので、共感ご理解いただけると嬉しいです。
 ちなみに呟久友香(つぶやくともか)は深谷元継(ふかやもとつぐ)のアナグラムです。

(2019/06/14記)

切るリフトと「波まくら」


私のブログとしては珍しく、お菓子の紹介をします。南知多銘菓の「波まくら」


なんちゃって、私のブログで、そんな筈がありません。この「波まくら」を使って、たるみの引き上げの解説をしようと思います。
お餅が皮膚、餡がお肉(皮下脂肪など)とイメージしてください。


糸を入れて支えるイメージ。以前鶏皮と腿肉で示したのと同じです。


糸が入っていなければ、餡の重みでお餅は伸びて下がっていきます。頬のたるみに相当します。


さて、ここからが、今回のお話のキモです。
いわゆる「切るリフト」。これは、皮膚にしろ、その下のSMAS筋膜にしろ、引っ張って余剰部分を「切り取る」施術です。


確かに、直後は、ぴんと張ります。


しかし、よーく考えてください。お餅は引っ張られて薄くなります。一方で餡の重さは変わりません。餡を支える力は、以前より弱くなっています。だから、その後時間経過とともに、たるみは進みます。
皮膚だけを切っても、SMAS処理をしても、原理的に同じです。組織が薄くなれば、物理的な支持力は低下します。


これを回避するために、実のところは、餡に当たる皮下脂肪や、時には顎下腺など、可能なものは全て除去します。ここが実は、いわゆる「切るリフトの名人」たちが、黙して決して語らないところだと思います。


欧米人は元々の骨格が綺麗な方が多いので、皮膚やその下のお肉など除去できるものを全て除去してやれば、綺麗な輪郭になります。
しかしそれはあくまで写真上のことです。実際に近くで見ると、骨に皮が直接張り付いているような感じだったりします。
欧米の「切るリフトの名人」たちは、肝心にして部外秘のコツである、「重さを除去する」というポイントを、術式の報告に当たってお茶を濁しているように思います。
そこを汲み取ることなく、真面目な日本人の先生が額面通りの施術をして、結果がうまく出なくて悩んでいます。
以前、日本の「切るリフト」の名人と呼ばれる先生と、シンポジウムでご一緒した際に、「従来のフェイスリフトの術式では限界があるので、最近は大腿筋膜を移植して引き上げる方法を考えている」とおっしゃってました。糸でいいじゃん。
切るリフトに、もっと糸を組み合わせればいいのに。
切るリフトは、組織を切り取る「マイナス」の施術です。糸は支えを加える「プラス」の施術。相容れないものではなく、相互補完性があります。
「溶ける糸」はだめですよ。「溶けない糸」でなければ永続性がないからです。

最近23才の子に糸入れました。スタッフの娘さんです。うちのクリニックでの最年少記録です。


術直後。


術前。横から。


糸のデザイン。


術直後。下がらないようにという予防的効果が高い施術ですから、年齢に関わらず、というか、若ければ若いほど、有用性高い施術です。


上の実験で使った残りの「波まくら」を食べて幸せそうなスタッフたち。「先生、次はケーキで実験お願いします」とのこと。

(2019/06/04記)