クリニックの消毒について(ウイルス対策)


2020年2月25日、新型コロナウイルス対策の基本方針が発表されました。いよいよ対岸の火事ではありません。クリニックを閉めるまではしませんが、私も医者ですから、防疫の観点から、いろいろクリニック内を見直しています。
消毒に関してですが、次亜塩素酸ナトリウム希釈液が推奨されているようです。

こちらをクリック→市民向けハンドブック

たまたまですが、私は従来から強酸性水を院内で作成して、これを消毒薬として用いてきました。強酸性水は、次亜塩素酸を主成分とする水溶液です。アトピー性皮膚炎の皮表の黄色ブドウ球菌を除菌して症状を和らげる効果があったので、皮膚科医のころから馴染みでした。かぶれなどアレルギー反応を起こす心配がなく、皮膚に優しいので、美容外科に転じてからは、ヒアルロン酸やボトックス注射の前の皮膚の消毒に用いています。うちでヒアルロン酸注射をされた方は、注射の前にスプレーで冷たい液体をかけられたと思いますが、あれが強酸性水です。
細菌感染の防止目的なのですが、インフルエンザなどのウイルスに対しても有効です(→こちらこちら

上掲の市民向けハンドブックには、市販の塩素系漂白剤(ハイターなど)を希釈して次亜塩素酸ナトリウム水溶液を作る方法が記されています。有益な情報だと思うので、図のところだけ切り取ってここにも貼っておきます。こういう情報こそ、SNSで拡散されるといいのになと思います。


私が使っている強酸性水生成器と同機種が、まだamasonで売られています(→こちら)。8万円くらいです。ハイターは希釈を間違う危険もあるので、アトピー性皮膚炎のかたや同業の方は、この機会に購入されてはいかがでしょうか?(アトピー性皮膚炎での使い方は→こちら

出来上がった強酸性水をミストディスペンサーとスプレーボトルに詰めます。

ミストディスペンサーは玄関入り口での手の消毒用です。
スプレーボトルに詰めたものは、スタッフに持たせて、お客様が触る箇所や、肌に直接触れる器具を消毒します。



美容クリニックとはいえ、医療機関である以上大事なことなので、コロナウイルス騒動がおさまった後も、引き続きこの習慣は続けようと思います。
(2020/02/28記)