スタッフの目の下の凹みにヒアルロン酸を入れて、少し凸ったので、ヒアルロニダーゼ(溶解液)で溶かしてまた入れたお話です。
↓注入前。目の下のくぼみ気にしています。
↓ヒアルロン酸注入したあと、左側(向かって右)はいいんですが、右側(向かって左)が少し鼻側に入りすぎたようで、苦になって仕方ないそうです。写真は二か月目。口角を挙げて目を細めるとはっきりするとのことで、凸を強調するためにちょっと表情つけてます。
「他人には気にならないレベルだし、徐々に消えていくから待ってなさい」と説得するんですが、本人的にはどうしても嫌なようで、このあと溶かすことにしました。
例えていうと、洗濯機に洗剤入れて洗濯するのに、洗剤の量を調節して一部分だけ洗うのが出来ないのと同じです。
↓翌日。だいたい24時間で全部溶けます。なおかつ、生理的に真皮内に存在したヒアルロン酸も溶かすので、凹みはいったん大きくなります。ただし、生理的に存在するヒアルロン酸の代謝は早く、すぐに新生されますのでご安心ください(→こちら)
↓さて、心機一転、もう一度ヒアルロン酸注射します。今度は鼻横に近い部分に入れすぎないよう気を付けて。
↓3日後です。ヒアルロン酸というのは、スポンジのような物質で、周辺の水分を吸ったり出したりしながら広がって馴染んでいきます。今度は入りすぎることなく綺麗に仕上がりました。
ヒアルロン酸打ったあと、どうしても気になる、苦になるという方、ときどきいらっしゃいますが、基本的にはゆっくりと減っていき、その過程でちょうどよくなることが多いので、待っていてもらうことが多いです。
このスタッフにもそう説得していたのですが、なぜ今回ヒアルロニダーゼ打ったかというと、正直申しますと、ちょうど期限切れ間近のヒアルロニダーゼがあったので、溶かして再注射する過程を記録してブログで解説するのに使えるなと思ったからです。そうでなければ、傍目には苦になるレベルではなく、むしろ遠目には若くみえるので、頑として溶かさなかったと思います。美容クリニックのスタッフは全員看板娘みたいなものですから、おかしいと思えば本人の意に反してもヒアルロニダーゼ打って修正しますが、そんな結果では無かったと思います。
施術の結果というのは、自分の職人仕事ですので、納得がいかなければ、お客様に頭を下げてでも修正させていただきます。しかし、この種の目周りのヒアルロン酸の凸りというのは、ご本人が気にされるほど傍目におかしな結果ではないことがほとんどなので、なんとかなだめて溶かさないことが多いです。それでもどうしても、という方は、一応このように溶かしてやり直すことは可能です。ただし、済みませんが費用は発生します(溶解注射2万円でやってます。ただし他院での注射の溶解はしていません)。もともと、ヒアルロン酸の施術自体、お値打ちにさせていただいておりますので(ジュビダーム一本目1cc5万円、2本目4万円、3本目3万円です)、そこのところはご理解くださいm(_ _)m
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「アレルギーの臨床」という雑誌の今月号に、「アートメイク色素による接触皮膚炎とその対策―国産の安全な色素の開発についてー」という論文書きました。本ブログの過去記事のまとめのような内容ですが、関心のある方、ご参照ください。