なぜ溶ける糸をやっているクリニックが多いのか?

 「24才の子に溶けない糸リフトしました」のYさん(→こちらこちらこちらこちら)の9ヶ月目のインタビュー動画撮影したんですが、途中からつい脱線というか、表題について一人語りしてしまいました。Yさん頷いてはくれてたけど、あっけに取られてたと思います。

まあ、前からお伝えしたいと思っていたことではあるんで、ブログの方でも文章で書き出してみます。

元々糸リフトというのは、1990年代に、グルジア(ジョージア)のスルマニゼ先生という方が考案しました。その当時はもちろん溶けない糸が用いられていました。

これが手軽でたるみに効果的だということで、2000年代になって全世界的に広まりました。

しかし懸念もありました。それは「糸を入れるのは良いけれど、1020年と経ったときにも大丈夫だろうか」です。

今でこそ美容外科はお洒落な診療科として若手医師の志望も多いですが、20年前はまだまだ過去のアングラな時代を引きずっていました。例えばですが過去に豊胸目的でパラフィンの注射を行い、それが年月を経て肉芽形成してきたりといったトラウマを抱えていたりもしていたのです。

ポリプロピレンの糸って、既に心臓外科などの手術で体内に留置したままにもしていた素材なので、そこまで危惧するような話じゃ無かったと思うんですが、何ていうんだろう?美容外科の先生たちって、大胆なところがある一方、トラブルに直面すると過度に慎重になりすぎる面もあります。あんまり深く考えずに理屈抜きでです。

これ、後からも書きますが、科学的・非科学的というよりは、美容外科というのが商業的な側面を持っているので、消費者心理に過敏だからだと思います。

とにかくそれで「溶ける糸」というものが出現しました。1年か2年で溶けてしまう素材ならば、長期の安全性は考えなくてもいいだろう、という判断です。

一方私はと言うと、このブログにも昔書きましたが、スタッフの協力を得て「顔半分溶ける糸、顔半分溶けない糸」で実験してみました。結果は明らかで、溶ける糸の方は3ヶ月も経たないうちにすっかり元に戻ってしまい、そのスタッフから懇願されて、溶けない糸を追加しました(→こちら)。この経験から「溶ける糸は駄目だ」と判断して、以降「溶けない糸」一本槍です。

ここ、私が美容外科の商業的側面に鈍感だっていうところでもあるんでしょうねえ。

「溶けない糸っていうのは長期的観点からも安全なはずだ」と考えていたので、その私を信用してくれるお客さんたちに、溶けない糸の施術をし続けました。

早いもので20年以上になります。症例数は11人平均として延べ350×207000例、糸の本数で言うと8×7000=56000本くらいでしょうか?中には数十回、本数にして100本以上入っている方もいますが、とくに長期的に糸を留置していることによる合併症はありません。感染症など、溶ける糸でも生じうる合併症はときにありますが、溶ける糸に比べて多いということも無いと思います。

さらには、長期に溶けない糸を入れておくことによって、若返り効果が保たれ続けるという、嬉しい長期効果も確認できました。重要な知見だと考えたので、医学論文にして報告もしています。

 

私としては、これで、①溶けない糸が見直されるに違いない、②長期の安全性と若返り効果が確認されたのだから、なるべく若いうち(20代)に溶けない糸リフトをしておいた方が良い、と考えて、実際にYさんのような、私の考えを理解してくれるお客様に協力してもらってYoutube動画を撮ってUPしてみたりもしたのですが、あまり再生回数伸びていないようで、注目されてはいないみたいです。

その理由を私なりに考察してみたのですが、一つには、この20年の間に、溶ける糸が市場を席巻した結果、そもそも「溶けない糸」をメーカーが作らなくなった、ということがあります。私は自前で糸を製作しているので影響がないのですが、一般のクリニックにとっては大きな理由でしょう。

もう一つ、こちらの方が本質的だと思うのですが、溶ける糸の「効果が長続きしない」という特徴が、先ほど記した「美容外科の商業的側面」にフィットしたからだと思います。たるみを気にするお客さんに、まずは溶ける糸を勧めて、すぐに戻ってしまうことで「やっぱり糸リフトって駄目でしょ?切るリフトしましょう」と二段階に誘導できるという点です。この論法は直観的にも受け入れやすいでしょう。


「溶けない糸を入れておくと、入れてから数カ月で戻りがあるけど、510年と経ったあとでは、同級生たちと比べて明らかな若返り効果がある(たるみの進行が遅くなる)」といった逆説的論法と違って、分かりやすく納得させやすいです。

そしてこの「溶ける糸→切るリフト」の流れのほうが、クリニック側の利益も大きいと考えられます。 

いまさらのように気が付く私が鈍感なんでしょうが、美容医療っていうのは、科学的に正しいと考えられることが、即市場で受け入れられるという世界では無いんですね。

だけど、それはある意味仕方のないことでもあります。なぜって、これは「病気を治す」医療では無いから。科学的真実を探求する世界では無くて、顧客の満足に奉仕する医療です。お金が動いて双方がハッピーならそれでいいんです。

別に投げやりになったりシニカルに構えてるんじゃなくて、「そういえばそうだよなあ」って感慨にふけっているっていうか、改めてそういう世界に自分は身を置いているんだったと感じ入っています。

私がいくら若い人に溶けない糸を入れている動画をUPして、長期効果、転ばぬ先の杖で、たるみを遅らせるために、溶けない糸を入れた方が良いんだよ、と力説したところで、「溶ける糸→切るリフト」という流れは変えられないような気がしてきました。「何が正しいか?」ではなくて「どういうストーリーが消費者に受け入れられやすいか?」という問題なんでしょうね。よく考えるとそれで不幸になる人も特にいないし。

ただ、やっぱり私はこれからもこの「溶けない糸リフト」の長期安全性と長期効果を訴え続けていくでしょう。意地ではなくて、それが自分が関わってしまった、巡り合ってしまった真実だからです。

動画で「医者でも商人でも無く職人として」って言ってますが、なぜ「医者として」じゃないかというと、これ、そもそも病気を治す行為じゃ無いので、私の中で「医者として」って胸を張るのがどうにも烏滸がましいからです。

まー要は私のこのブログやYoutube動画を見つけて納得・共感してくれた人が来てくれれば良い、あえて世の中に「溶けない糸リフト教」を広める必要まではない、っていうところに着地したって感じでしょうか。

  https://www.youtube.com/watch?v=SMeFUsD5rE0

昔ロシアに勉強に行ってた先の女医さんたちが、ときどき私のクリニックにまでわざわざやってきて溶けない糸リフトの施術受けてくれます。動画はそのときの通訳さん。彼女もまた羨ましくなって糸リフトしに来てくれました。

   https://www.youtube.com/watch?v=BSngZ0b4hss

こちらはジャズシンガーの柴田菜央さんと、ロシアの3人組の歌手さんたち。柴田さんも20代半ばですが、溶けない糸リフト受けたし(Youtube動画あり)、ロシアの歌手さんたちも私のところで複数回溶けない糸リフトしています。3人とも60才前後ですが、見た目若いでしょ?彼女たちもまた私の作品です。たまたま柴田さんとタイミング会ったので、うちの待合室で急遽Fry me to the moonのセッションを即興でしてもらいました。

今私66才ですが、もうしばらくこういったご縁のある、私という誤解されやすい逆説的真実ばかりに関心が向いてしまう人間を理解してくれる言わば「仲間」のようなお客さんたちのために仕事続けようかなと考えています。よろしくお願いしますm(_ _)m

(2025/7/4記)

糸リフトの糸って、こんな感じのダイレクトメールやFAXが輸入代行業者からクリニックに届いて、たぶん殆どの先生はこの中から新しそうだったり割安だったりするものを購入して「最新の糸リフト!」とか「キャンペーン価格!」とかって銘打って、ビジネスとして施術してるんだと思います。全部溶ける糸。


海外のメーカーですが、決して効果を検証してるわけでは無く「こんな感じの作ってみたけどどうかな?」って思い付きで作ってみて、売れるようなら増産するし、その一方で新しい方が目を引くだろうからと、素材やコグのデザインをちょっと変えては売ってるんでしょう。ほとんど化粧品や流行の服売ってるのと同じ感覚。原型であるポリプロピレン製の溶けない糸からどんどん劣化して行ってるとしか思えないのだけど、誰か「おかしいだろ!」って感じる医者は私のほかにいないのだろうか?ビジネスだからしょうがないとは言え、やっぱりちょっとだけ淋しい。
動画でも語ってますが、最初に世の中に出てあっと言わせた「原型」が一番良くて、これを安価でお手軽にしてお金儲けするために色んな人が寄ってたかって台無しにしちゃうってパターンあるんです。そのことに気が付いていない若いお医者さんが「糸なんてこんなものか」と知った気になってYoutubeなどで語ってるの観ると情けなくなってきます。もっと本質を見ろよ。
(2025/7/20追記)




ジョーブログさんの取材が入りました

人気Youtuberのジョーブログさんから撮影依頼がありました。といっても南知多にある別荘の話ですが(笑)

リンク張っておくのでご笑覧ください。

 
https://youtu.be/xTBhEUtI1sk

サムネは「大暴落」って景気悪そうですが、これはYoutubeあるあるでアイキャッチ目的だし、元々が廃墟探訪することの多い方なので、その流れ的に仕方が無いかなと(笑)。

経緯は、以前「ジャンク不動産」さんというYoutuberの方から同様の取材があったんですが、たぶんその動画をジョーブログのスタッフの方が観たんでしょう。ジャンク不動産さん経由で依頼がありました。

動画中でジョーさんがテーブルクロスをマジックで汚して焦っていらっしゃいますが、あれはamazon1780円で買ったビニール素材の撥水加工のものなので気になさらないでください。



そのジャンク不動産さんですが、うちにシミ取りにいらっしゃいました。Youtube動画撮影して良いかと伺ったところ快諾してくれました。二本に分けてUPしてあります。関心のある方ご参照ください。

【Youtuberのジャンク不動産さんのしみ取りしました】

 

【Youtuber
のジャンク不動産さんのしみ取りしました(一週間後)】
 

他にもYoutuberの方で、うちでの施術を動画でUPしてもいいっていう方いらっしゃったらご連絡ください。

もちろんチッタナポリのお部屋だけの取材ご希望でも全然結構ですよ。あれは私自身「あそこからの眺めはどんなだろう?」と思って購入したものだし、皆さん晴れた日の景色観たいですよね。減るものじゃないしどうぞどうそ。

ときどきあの部屋からの景色の動画を私もYoutubeに上げています。最近では、師崎から日間賀島へのフェリーから見たチッタナポリタワーとその逆を交互に織り交ぜた動画作ってみました。こちらもよろしければご覧ください。

 

まあそんなこんなで、のんびり暮らしています。チッタナポリのあの部屋は、景色もさることながら、すっごく静かなんです。二週間に一回、休みの日にお昼寝しに行ってます。私のメイン用途はお昼寝部屋ですね。だけど、若い方たちが、ジョーさん言ってるようにパーティーでもすれば楽しいんだろうな。面白いからそういう系のYoutuberさん来ないかしらん。私はもちろん参加しないけど、賑やかになってお部屋は嬉しいんじゃないでしょうか?

(2025/6/27記)

50才のスタッフさんに溶けない糸リフトしました

 うちのクリニック、本院のスタッフは10名くらいですが、分院専属の人も数名います。

本院が忙しくなってきたので、分院のスタッフさんに本院を手伝いに来てもらうことになりました。それが柴田さんです。50才。

彼女はまだうちの溶けない糸リフト未経験で、またYOUTUBE顔出しOKとのことだったので、撮影させていただくことになりました。

このところ、若い女性のリフト症例ばかりだったので、50才の柴田さんと年齢の近い方には参考になりそうです。

何度も繰り返し書きますが、(溶けない)糸リフトっていうのは、若ければ若いほど良いですよ。良いって言うのは、施術してからのたるみの進行がゆっくりになるからです。下がってしまったものを上げるのではなく、下がる前に入れておく。だから最近は若い人に糸を入れる動画を積極的に撮ってアピールしているのですが、もちろん50才の柴田さんが手遅れだってことではありません。

ていうか、誰もが、明日は今日より一日年を取っています。「もう年だから」とおっしゃる方、勘違いしてないですか?あなたはこれからもっともっと年を取るんです。お互い頑張りましょう。

その1・術前と直後

 

https://youtu.be/N_xXbrUhpYE

その2・1か月後

 

https://youtu.be/Xq8OdJfGnxQ

 話は変わって、今日は母の日です。実家で猫と暮らしている90才になる母親とうなぎを食べに行きました。母親の顔を動画で撮ったのでこれも上げておきますね。母親には私が開業したころから、溶けない糸リフトを含む色々な実験台になってもらって若返り施術をしてきました。この数年はさすがに何もしていませんが、私の「実験」のおかげで90才という実年齢よりは若く見えると思います。上で「あなたはこれからもっともっと年を取るんです」と脅しましたが、そのあたりの恐怖心のようなものが、90才になった母親の動画見てるとちょっと薄れてきませんか?柴田さんは50才、私は66才ですが、90才の母親を見ていると、目指すはここだなという方向性が見えてくる気がします。

戦う相手は誰でも無い、自分自身の実年齢ですね。神に戦いを挑んでいるみたいですが(笑)。いつかは母親も私も柴田さんも死ぬだろうけど、灰になるその日まで若々しく過ごしましょう。

 
(2025/5/12記)

選んではいけない若返り治療5選?????

最近Youtubeに動画をあげていて、ついでにと言っては何ですけど、他のクリニックの動画も観るようになりました。

そこで見つけたのが、表題の「選んではいけない若返り治療5選」です。「やってはいけないアンチエイジング治療5選」ってのもほぼ同じ内容でありました。

一番が「糸リフト」、二番は「PRP」なんだそうです。

ちょっとこれは反論しておかなければと考えたので、動画を二本作製してUPしました。よろしかったら、というより、今回は是非ご視聴ください。

糸リフトについては、既にたくさん動画上げていることだし、今回はPRPについてまとめました。

 

https://youtu.be/2tbOcQvqtxE

 

https://youtu.be/0yYdLN5jviE

内容はと言うと、数年前にこのブログに書いたことのまとめなんですが、動画になった分、分かりやすくもなっていると思います。

それにしてもこの先生、名古屋の美容外科医ということで、面識はないものの名前は存じ上げていましたが、こんな傲慢な人だとは思わなかったなあ。

私もいろいろ他の人がやっていないことに興味が向く性格なので、ちょっと個性的なのは認めますが、自分がたいしてやってもいない施術を批判はしません。明らかにおかしいと思われる点を具体的に指摘することはありますけどね。そういうのは今回の動画中にもあります。

人間、謙虚って大事だよなあ、って反面教師になりました。今後も精進したいものです。

 

アートメイクの歌を作ってもらったご縁で、糸リフトのモニターとしてYoutube出演もしてくれた(https://youtu.be/7u8Pb_ILhPI)ジャズシンガーの柴田さんが、最近ASMR動画を始めました(柴田菜央 - YouTube)。けっこう面白いので、私もフォローしてときどきコメントもしています。こちらは良かったらでいいですので、応援してあげてください。よろしくお願いいたします。

  

 

(2025/4/28記)

顔のパーツにコンプレックスが全くない23才の子の溶けない糸リフト

最近20代の若い娘に溶けない糸リフトする動画をよくYoutubeに上げていますが、顔出しすることに抵抗が無い方が多いです。そういう世代なんでしょうか。

むしろ中高年の方のほうが躊躇されるようで「Youtube出ませんか?」と話をもちかけると「いやー私なんかそんな綺麗でも無いのに」と言われて、「いやいやそんなこと無いお綺麗ですよ」と返すんですが、なんだか口説いている様な変な気分になってきます。もし顔出しOKな方がいらっしゃったら、ぜひ申し出てください。いつも以上に気合い入れて施術しますから。

さて、今日ご紹介するのも23才の女性で、今春から就職で、最後の春休みのうちに何かしておきたいとのこと。

元々韓国に行って美容施術受けるつもりであったところ、ご縁あって私のところですることになりました。

この方の面白い所は、若い娘にありがちな「目をこうしたい」とか「鼻をああしたい」といった、パーツに対するコンプレックスのようなものが全く無いのだそうです。

動画中でも解説していますが、私は若返りと変身願望とは異なると思っています。若返りは昔の綺麗な自分に戻りたいという意味で自己肯定的、目や鼻をいじりたいというのは自分以外のものになりたいという意味で自己否定的と言えます。

若い娘をターゲットにする美容外科のクリニックというのは、自己否定的なコンプレックスを解消しようという方向性のところが多く、それはそれでもちろん意義はあると思うのですが、カウンセリング自体が「あなたのここがおかしい」と貶めるような作業になりがちで、そこが私にはどうも性格的に合いません。おばあちゃんを「昔お綺麗だったでしょうね。分かりますよ」と持ち上げていた方が楽しいです。実際女性の若い頃を透けて見ることは私の得意技なので、お世辞じゃ無く普通にそう言えます。

話戻って、この23才の女性、春休みに何かしようと思って、日本国内の大手美容外科にカウンセリングにも行ったそうなのですが、自分のパーツにコンプレックスが無いので、目や鼻のこと言われてもまったく響かなかったそうです。コンプレックスを引き出してそこをつついて施術に持っていくのが仕事のカウンセラーさんも困っただろうなあ。この話が私的にはツボでした。思い出しても笑いがこみ上げてきます。

それで私が「今の綺麗さをなるべく長く保ちましょう」と言ったら、それは納得できたみたいです。それで溶けない糸リフトする運びになりました。

エラボトックスとこめかみヒアルは、糸リフトプラスαですが、これは私の提案です。

4本の動画をYoutubeUPしました。

  最初のカウンセリング

 

 https://youtu.be/6ZAsIarWcqQ

  施術のデザインと直後の様子

 

https://youtu.be/19vg_uf2f7Y

  施術動画 

 

https://youtu.be/KiI5ffiumFI

  術後6日目 

 

https://youtu.be/lPdMNfU2LGo

です。

お時間あるときにぜひご視聴ください。③の施術動画の後半では、前回の記事で紹介したiPhoneに色ガラスをかぶせてレーザーからカメラを保護して撮影しています。この方法ならカメラのセンサー大丈夫なようですね。

 

もうひとつ、昔からの知人の外傷救急が専門の女医さんに溶けない糸リフトした動画も上げました。この方の糸リフトする動機がユニークで面白かったです。ネタバレになるのでここには書きません。動画ご視聴ください。

 

https://youtu.be/LJKymcM4AnU

色んな人がいますが、とにかく前向きな姿勢って私は好きです。みんなで楽しく若返りましょう。

(2025.4.4記)

しみ取りのカウンセリングと施術の動画

しみ取りの予約については、なかなか電話がつながらないなど、ご迷惑をおかけしておりますm(_ _)m

カウンセリングから施術まで私が1人でやっておりますので、しみ・ほくろなどの数にもよりますが、長い場合は初診で1人1時間くらいかかります。なので物理的に予約の枠が取れません。ひと月分の枠がだいたい200くらいでしょうか?毎月1日に4ヶ月先の予約を電話で受け付けるのですが、平均で1000回くらいかけてようやく繋がるといった状況です。「毎月電話しているのだがもう二年くらいかけても繋がらない。なんとかならないか?」とお叱りかつ泣きの電話を、予約日以外の日にお受けすることもあるのですが、どうにも良案が浮かびません。

それで一つの試みとして、カウンセリングの部分をYoutube動画を視聴してもらうことで済ませて、来院して頂いたらすぐに施術に入るというのはどうだろうと考えました。

ちょうど元スタッフのお姉さんがしみ取りに来てくださったので、出演していただいて試験的に動画撮影しました。

 

https://youtu.be/7qrM-l3b6cI

これを視聴していただいて「納得した、カウンセリングは不要である。さっさと施術してくれ」という方は、ご予約の際にそう申し出ていただけないでしょうか?そうするとカウンセリングの時間が短縮できるので、短い空き時間に入れることが出来るので、予約が取りやすくなります。

もちろん「しっかりと医者本人の口からもう一度話を聞いたうえで施術に臨みたい」という方はこれまで通りの流れでお受けします。私自身、昭和の人間ですので、そういう気持ちは分かります。とことんお付き合いさせていただきます。

しかし今の世の中、これだけネットが普及してきた状況で、あくまでも対面のカウンセリングにこだわる必要も無いのかもしれないとも思います。

せっかくなので、施術動画と一週間後の再診の動画も合わせてYoutubeに上げました。

 

https://youtu.be/0ZGJpJ8Zah0

 

https://youtu.be/uufbbx0Y53c

この方はたまたなミリウム(稗粒腫)が多かったので前半ほとんどそればかり取っていますが、全員がこんなでは無いです。顔に出来るしみ・ほくろ・いぼ・その他の良性腫瘍やあざや血管腫には様々なものがありますが、とにかく顔に出ていて私が取れそうなものは全て取ります。

それで5万円(+税)です。他のクリニックでも「しみ取り放題○万円」を謳うところはいろいろ出てきているようですが、私ほど懇切丁寧に取っている人間はいないのではないでしょうか?これは私自身の性格によります。こういう細かい単純作業を繰り返すことがあまり苦になりません。むしろ終わった後達成感があります。ストレスがほぼ無い。

余談ですが、しみ取り風景はiphone16proで撮影したのですが、このあとiphoneのカメラが駄目になってしまいました。レーザー光が強すぎてセンサーが壊れたようです。明るいところで撮影する分には良いのですが、暗いところで撮影しようとすると、緑色の点が多数映りこむようになってしまいました。

交換に3万円強かかりました。これ読んでいる同業の皆さん、iphoneでレーザーの施術を直接撮影したら駄目ですよー。ということで、私のこの施術動画は非常に貴重なものとなりました。iphoneのカメラ潰すつもりで撮影すればできなくもないですが、そんな人は今後現れると思えないし。

しみ取りの施術動画を撮るためには、フィルターをかませれば良さそうです。施術者の目をレーザーから保護するためも眼鏡があるので、これを一枚外して下図のようにiphoneに当てて撮影すればいいんじゃないでしょうか?たぶん良いはずなので、次の機会にはこれで行こうと思います。こういうちょっとした工夫は私大好きなので。

うまく撮影出来たらまたYoutubeに上げます。「またiphone壊れるかもしれないから止めとけばいいのに」と思われるかもしれませんが、こういうのもまた私の達成感になります。上手く行ったときの「よっしゃーっ!」って感じ。これが癖になるから、この年でもまだ仕事が止められないんだろうなあ。

(2025/3/26記)

20年前に働いていたスタッフに溶けない糸リフトしました

うちのクリニックは2003年開業なので、今年で22年になります。

開業して間もないころに、紹介で半年くらい受付事務を手伝って貰っていたあきちゃん(当時20才くらい)がYoutubeを見て「私も糸を入れたいです」とコメント寄せてくれました。

もちろん私は覚えているし、なんならその当時から働いてくれているスタッフも何人かいるので「あきちゃんだ、懐かしい」と盛り上がって、どうせならYoutubeにも出てもらおうということにトントン拍子で話がまとまりました。

あきちゃんの20年を挟んだ顔写真がこちら。

さて、あきちゃんのお顔をどこまで復元できるでしょうか?

動画は→こちら(前半)

 
https://youtu.be/marFeivq1-k

と→こちら(後半)

 
https://youtu.be/uIvmFk4aWoQ

 結果は動画ご視聴ください・・と書きたいところですが、それも意地悪っていうか、お時間無い方もいるだろうし、写真だけ上げておきます。

まあまあの仕上がりかと思います。

しかし、動画中でも私がつぶやいているんですが、あきちゃんに20才の頃にもっと積極的に糸勧めておけばよかった。

下がってしまったもの上げるより、下がらないように予防的に溶けない糸入れておく方がいいです。

いったんぽよんと下がってしまったもの上げるのって、どうしても限界があるし、何よりこの20年間の老化をゆっくりと進ませることが出来たと考えるからです。

でも、この先の20年を考えたとき、40才ではあるけれど、溶けない糸を入れておいた方が絶対に良いです。全然遅くはありません。これからの老化(たるみ)がゆっくりになる。

たるんでから引き上げるのではなく、たるんでいないうちに予防的に溶けない糸で補強しておく。転ばぬ先の杖。


さて例によって閑話休題。

チッタナポリの最上階からは、たまに晴れ上がった日には富士山が見えます。

先日綺麗に見えたので写真撮影しました。

実は南知多は愛知県西部から富士山が見える数少ないスポットです。早稲田大学の永井先生がマップを作成してくれています(→こちら

(ピンク色が富士山が見える地域)

それでせっかく富士山が見える晴天だったので、南知多の各所から富士山を撮影してまとめてみました。

こちらもYoutubeに投稿してあります。よろしければご視聴ください。→こちら

 
https://youtu.be/At6ES7o9W5A 
(2025.1.29記)

和子先生(60才)にまた溶けない糸入れました

最近2030才くらいの若い子たちに溶けない糸入れる話ばかりでつまらないと思っていた方、お待たせしました。還暦迎える和子先生に糸入れた動画UPしたのでご視聴ください。



 

下は和子先生が研修医で私(30才くらい)が指導医だったころの、友人の医師の家での宅飲みのスナップ写真。和子先生に若い頃の写真頼んだら「これでいいんんじゃないの?」と持ってきてくれました。この頃から和子先生とは仲良かったですが、ここは誤解の無いよう明記しておきますが、人として仲が良いだけで男女の関係は一切ありませんでした。残念だけど。
まあ私にとっては、性別抜きで可愛い後輩です。私、この頃めちゃくちゃ頼りになる優しい先輩医師やってたからなあ。懐かしい、そうだったそうだった。

左は20年前、私が開業して間もない頃に遊びに来てくれた時の写真。真ん中は、動画中でも和子先生語ってますが、老けを感じて「楽しい白髪のおばあさんになろう」と考え始めてた時期。右は私が「そんなこと言わずに僕に修復させてくれ」と懇願して、目周りのたるみ取りやら糸リフトやらいろいろやった後の写真。

これまた動画中で私が語ってますが、昔の仲間が老化して崩れていくの見るのって、ほんと悲しいんですよ。だから修復したい。
和子先生の言うように「老いを楽しく受け入れる」も一つの考え方ですけどね。まあどっち選んでも間違いではありません。好みの問題。

おまけというか、えいご皮膚科の山田詠剛先生と3人で「しみ取り対談」してみました。これもYoutubeにUPしたのでお楽しみください。
 

話は変わって、たまには時事問題。といっても一か月前のお話ですが。

【献体写真に「頭部がたくさん並んでる」と添え... 美容外科医の「解剖実習」投稿が波紋 2024/12/23() J-CASTニュース】

東京美容外科の医師・黒田あいみ氏によるSNS投稿が波紋を広げている。解剖実習に際し、インスタグラムやアメブロに献体の写真を公開したことについて、倫理観を問う声が相次いだものだ。黒田さんは東京美容外科・沖縄院院長を務める医師だ。トライアスロンでの日本代表経験もあるといい、「アスリート医師」として書籍も発売している。波紋を広げているのは、黒田氏が2024122日に公開したブログだ。「いざ解剖研修@グアム!→打ち上げ☆」とのタイトルで、グアムでの解剖研修に際し、解剖の様子を撮影した写真などを公開していた。なお、投稿は23日までに削除されている。黒田氏は「今回は fresh cadaver (新鮮なご遺体の解剖)で勉強をしにきていて」とし、解剖の様子を複数の写真を交えて伝えた。解剖が行われている様子を背景に、複数の医師らで並んだ記念撮影写真も公開している。黒田氏は、笑顔でピースをしていた。公開された中には解剖中の献体の頭部の画像もあり、おおむねモザイク加工がされていたものの、一部は加工が外れたまま公開されているものもあった。一連の投稿にはランチに食べたというピザやサンドイッチの写真も並び、黒田氏は「いや~~~朝から晩までの解剖は本当に疲れました」「もうぐったりでした」などと絵文字混じりにつづっていた。「解剖→打ち上げ だけでもやばい雰囲気なのに」黒田氏はインスタグラムでも「 fresh cadaver (新鮮なご遺体の解剖)解剖しに行きます!! 」などとして写真を公開。中には、「頭部がたくさん並んでるよ」として、献体の頭部がずらりと並んだ写真に絵文字付きのコメントをつけた投稿もあった。

解剖実習は、実際の人間の遺体を使い行われる。敬意と節度のある対応が当然とされる中、献体の写真を公開してのSNS投稿を行った黒田氏に対し、「解剖→打ち上げ だけでもやばい雰囲気なのに、まさか御遺体とピース写真とは、、」「学生でも解剖実習中にご遺体を使ってふざけるようなことをしたら一発留年だし、悪質だと停学・退学もありえるのに、お医者様がこれではねえ。。。」などとする投稿が相次いだ。

いろいろな論点があるだろうとは思いますが、私はこのニュースに接した時に、「自分が頭部の元の持ち主だったらどう感じただろうか?」を考えました。

あくまで私の場合はですが、死んだ後で解剖されるときに、美人の女医さんが記念に一緒に頭部の写真撮ってくれたら、嬉しいかも。変な猟奇的な性癖じゃなくて、単純にそう思いそう。

ご遺体の尊厳がどーのこーのとか言う人もいそうだけど、ご遺体って、生きていた人間が土に還る過程なのであって、生きていた人間の延長線上、亡くなったから急に位が上がって神や仏になるわけでも無し、黒田先生も、出来ることなら、頭部に「一緒に写真撮って良いですか?」って聞いてみて、「いいよ」って頭部が返事してくれたら写真撮ってSNSにUPするで良かったと思うんですよね。

しかし亡くなってるから、同意が取れない。それを無視して勝手にSNSに上げたら、それはやっぱりいかんでしょ?ってそういう次元の話だと私は感じました。一言でいうなら、マナー違反。

だから、この問題って、その頭部の元の持ち主、あるいはそのご遺族と黒田先生との関係性の話だと思うんですよ。周りが騒ぐことではなくて。

黒田先生と面識があるわけでは無いけれど、叩かれ過ぎな気がして可哀想だったんで、ちょっとだけここで励ましておきたいと思って書きました。目に触れるかな?

東京美容外科辞めて暇だったら、名古屋に遊びに来てください。ご飯くらいは奢ってあげるから(笑)。