うちのスタッフの一人に、目袋取りの手術をしたので、画像UPします。
いきなり余談ですが、うちのスタッフは10人くらいでシフト組んでいて、皆いろんな施術を体験しています。たとえば、7人が糸(アプトス・エックストーシス)入れています(残りの3人もそのうち入れると思います)。なんといっても看板娘たちですからね、院長として放ってはおけません(笑)。全員公平に時給1000円のパートなのですが、この施術という特典が、誰も辞めない理由のひとつみたいです。
うちのクリニック、スタッフを公募したことが無いんです。最初、わたしの友達や友達の奥さんを集めて始めて、そのまた友達をさらに集めて今に至るので、全員がどっかでつながってます。ですから、仲互いが無く、和気あいあいとしてます(この点、管理者である院長としては、すごく恵まれてるらしいです)。大学のサークルみたいな感覚で、皆が、どうすれば若返って見えるのか、自分のこととして興味深々です。
ぶっちゃけたこと書きますが、私、先祖から受け継いだ不動産収入がそこそこあって、とりあえず食うには困らない、セミリタイア感覚での開業なんです。ですから、自分で責任取れないことや、リスクの高いことに手を出してまで、この事業(クリニック)を発展させようという気はありません。人を雇って分院出したらどうか?なんて言われることもありますが(有難いことです)、まったくそんな気はないです。
自分にできる技術の範囲において、背伸びせず、確かなことだけを、施術します。そのことを知っているから、スタッフたちは、皆私に手術させてくれるのだと思います。当たり前ですが、スタッフたちにとっても、大切な自分の顔ですからね。勤め先の院長だというだけで、いじらせてくれるものではありません、決して。
術前です。
紫色のペンで取る脂肪に印を打ったところ(デザイン)です。
上まぶたのたるみに、二重埋没法も同時に行いました(現在の二重のラインより少し上にラインを取り直すことで、かぶさってきた二重の幅を広くしてやる手術です)。
直後です。
目袋の脂肪は、下眼瞼結膜を切開してアプローチして取り出すので、表には傷はまったく見えません。(青いのは、内出血ではなく、ペンのあとです)
2日後です(2週間後ではありませんよ!)。
このかたは、たまたま、内出血もなく、腫れも1日で退きました。うまくいくとこんなものですが、腫れやすい方や、内出血が生じてしまうと、2~3週間のダウンタイムを要します。もっとも、表面上は切ったり縫ったりしたあとは見えませんので、他人にはわかりにくい手術ではあります。
斜めから見たところ。術前です。
2日後です。
上下に並べてみました。上が術前、下が2日後です。
取れた脂肪はこんな感じです。
手術の方法を図示します。目袋というのは、眼窩内脂肪といって、眼球と骨の間にあってクッションのような働きをしている特殊な脂肪です。前方は、下まぶたの皮膚と、繊維性の膜で仕切られています。この膜が、加齢によってたるんで、ヘルニア状に突出してきたものを、目袋と言っています。
赤矢印のように(2本の経路が示されています)、結膜(下まぶたの裏側の赤目)から切開し、飛び出している分の脂肪を取り出します。切開部は、表からは見えません。
さて、この目袋の手術には、適応非適応があります。「涙袋」があるか?という点は、大きなポイントで、涙袋がある方のほうが、きれいに仕上がることが多いです。
涙袋というのは、目袋のさらに上、下まぶたの縁にあるふくらみです。目袋は加齢を感じさせますが、涙袋は色っぽさを演出してくれます。上の、うちのスタッフのひとは、涙袋と目袋、両方があります。両方があると、ふてぶてしい印象となります。
目袋取りをすると、取る脂肪の量にもよりますが、目袋のあったところが凹みます。涙袋のないひとでは、目の下が貧弱になったり、小じわが目立ったりします。
しかし、涙袋のあるひとでは、目袋を取ったあとの凹みは、むしろ涙袋を強調させる方向に働いてくれます。
次の写真の方は、涙袋のない方で、目袋を気にして来院されました。夕方疲れてくると、もっとぷっくり目立ってくるとのことです。
こういう場合には、目袋のすぐ下の凹みに、ヒアルロン酸を入れてやります。そうすると、目袋の下縁の凹みが平坦化します。
上)術前
下)術直後
※右眼(向かって左)の上まぶたに凹みが目立っていたのでタッキング(「タッキング法」の項ご参照ください)して、さらに二重の幅を埋没法で広げてあります。
斜め左から見たところ
上)術前
下)術直後
この方に、目袋があるからといって、脂肪を抜いてしまったら、窪み気味な目周りがさらに寂しげになってしまったかもしれません。
上)術前
下)術直後
上まぶたの手術と下まぶたへのヒアル打ち合わせて30分ほどで終わります。ダウンタイムの無いプチ整形で、短時間にこれだけ変われれば、けっこう嬉しいと思いませんか?
(2008年2月11日記)