切らない眼瞼下垂手術・その4

 先回(切らない眼瞼下垂手術・その3)の続きです。
 「切らない眼瞼下垂手術」は、真崎先生が共立美容外科時代に考案したものですが、現在は真崎先生は、「ミュラー筋と挙筋瞼膜を両層ひろい、瞼板に前転させる方向で固定する方法でおこなっています」とのことです。このコメントと真崎医院のHPのイラストを頼りに、わたしなりに真崎先生の現在の術式を推測してみました。
 (推測なんで違ってるかもしれません。お聞きしてみたいところですが、こういうのは美容外科の場合、ある程度は示唆しても、営業秘密として公開を好まない先生も多いので、お聞きしていいものかどうか、躊躇します。また、真崎先生が、学会などで「新しい方法」としてすでに発表されていたら、わたしの勉強不足で失礼にも当たります。・・一応メールでお聞きしてみようとは思っています。)

 この図、わかりますかね?一番下のが黒目の上半分で、上まぶたをめくって、赤目を奥まで覗き込んだ感じの図です。
 



 ⑤で糸をぐっと締めてやると、瞼板に挙筋(瞼膜)が引き寄せられて結び付けられる結果となります。
 
 手書きのイラストで、愛想が無い点はご容赦ください・・。
 原法だと刺入から結索まで2手ですが、この方法だと5手です。多少手間は増えます。
 メリットとしては、

1)糸はすべて最初から粘膜下に埋没するので、露出した糸による初期の刺激が少ない。
2)瞼板と挙筋瞼膜との結索は水平2点で行われるので、うまくかかっていれば、「切る手術」のタッキング縫合とまったく同じ結果となる(切る手術と同じことが切らずに出来たことになる)。
3)水平2点で縫合することにより、原法でみられる粘膜のV字谷型のひきつれが生じず違和感が少ない。


 といったことが予想されます。
 
 デメリットは、
1)3)の裏返しになるが、糸が最初から粘膜下に埋没し、縫合部のV字がわかりにくくなるので、糸を外したいときに、縫合部が見つけにくい。

 点が予想されます。

 それで、早速やってみました。もちろんお客様でではないです。知人、っていうか、うちのクリニックのインテリアコーディネーターのひとです。開業のときからお世話になっています・・まあ、それ以前からの知人ではあるのですが。
 うちのクリニック、いらしたかたはご存知かと思うのですが、内装や調度品、安らぎ感あります。すべてこの方の作品です。会社はこちら
(株)フォーラム
・スタッフ紹介(本人の顔写真あり)
です。よかったら、仕事あげてください。最近は建築不況でたいへんみたいです・・。うちのクリニックにしょっちゅう遊びに来て(「目袋取りその3」に出てくるメガネのスタッフは彼女の中学の同級生)、気さくそうなお客様に「きれいなクリニックでしょう?わたしの作品なんです!」と言って、営業してるので、お会いになったことある方もいるかも。

術前
 左目(向かって右)が下がってます。目瞼下垂のひとって、気をつけてみていると、世の中結構多いです。)

 術直後(てか、さっき、遊びにきたんで「ちょっとやらせてくれ」と頼みこんで、やったばかりですが・・。)

 やってみた感じとしては、手間はそんなに苦にならないです。術後の違和感(ゴロゴロ感)は少なそうです。しばらくは、知人の紹介患者さんとかで症例を重ねてみます。違和感等で糸を外したいときに、ちゃんと見つかるかどうか不安なので、一般のお客様への施術は少し先になるかと思います。

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 肩の凝るはなしが続いたかもしれないんで、音楽おひとつどうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=tx9h9rGDwik
 
これは、わたしが小学生の頃に封切りの映画のテーマソング?なんですが、ラジオで聞いて、子供心にとても印象に残って、当時父親のオープンリールのテープレコーダー(まだカセットテープなんて無かったころです)を借りて録音して、繰り返し繰り返し聞いていた曲です。
 マイナーな映画だったんで、長いことDVDも出なかったんですが、二三年前に発売されました。ところがなんと、人気のあったこの曲はどこにも収録されていないという、実に不思議な話です。版権の問題でもあったんでしょうか?
 当時のドーナッツ版のレコードは、YAHOOオークションで1000円で入手できたので、デジタル化してyoutubeにupして、世界の方々に「誰かこの曲について知りませんか?」と2年前から尋ねているのですが、まだ詳細わかりません。ドーナツ盤には「ベルト・アンデルセン楽団」ってなってます。
もしご存知のかたいたら、教えてください。
 この曲を聴いてたのが12歳の頃で、「ああ、これから自分の青春が始まるかも」と胸をときめかせていたら、父親の趣味で中高一貫の男子校に入れられて、暗黒の時代が続きました。人生やりなおせるものなら、とりあえず共学の中学高校に行ってみたかったなあ・・。