コロナ対策として、まずは2週間クリニックを閉めます

愛知県の緊急事態宣言を受けて 当クリニックはしばらく休業とさせていただきます。尚、状況を見ながら営業再開を探します。 その節はこちらにお知らせさせていただきます。 今月、御予約頂いていたお客様には 随時、こちらからご連絡させていただきますのでしばらくお待ちください。 
 
私を含め、クリニックスタッフや、お客様の中に、感染者や濃厚接触者が出たからではありません。くれぐれも誤解なさらないでください(汗)。

病気を診るクリニックと異なり、美容若返りというのは、不要不急以外の何物でもありません。開業して17年になりましたが、医療者としての矜持は残っています。いま、自分に出来ることは、率先してクリニックを閉めて、世間の自粛の雰囲気を少しでも高めることだと考えました。10日以降のご予約のお客様にはご迷惑をおかけしますが、何卒ご理解ください。

再開は早めを心がけます。

さて、今回は、私がコロナ騒動の今後を占うために参考になると考えた三つのサイトを紹介します。この三つのサイトと、政府および愛知県の勧告をチェックしながら、再開の時期を見極めます。

まず、東洋経済オンライン編集部の萩原さんのサイトです。


このサイトの、どこが良いかと言うと、毎日の新規感染者数だけではなく、PCR検査人数、重症者数、死亡者数までグラフ化されている点です。新規感染者数は検査人数によって変わります。しかし重症者数や死亡者数というのは、検査人数の影響を受けにくいと思われます。なので、感染拡大の勢いをより冷静に確認できると思います。

次に、札幌医科大学医学部 附属フロンティア医学研究所 ゲノム医科学部門が作成している、「人口あたりの新型コロナウイルス死者数の推移【国別】」です。


国別の、人口100万人あたりの死者数の比較ができます。4月9日の時点で、低い順に、南アフリカ0.3、ロシア0.43、日本0.64で、日本は下から3番目です。DT(ダブリングタイム、死亡者数が倍増する日数で、曲線の傾きで表わされる)も韓国とほぼ同じで、中国の次位に低いです。イタリア、アメリカ、フランス、ドイツ、イギリスなどは大変なことがわかります。
なぜこれだけ国による違いが生じるのかはわかりません。とにかく事実です。

次に「3週間後のコロナ状況を正確に予測できる「DTチャート」が示す真実」というサイトです。PRESIDENT Online の橘玲さんという方が書かれた記事なのですが、Financial Times(FT)の統計チーム(John Burn‐Murdoch)の作成したグラフの解説です。


John Burn‐Murdochのツイッター(https://twitter.com/jburnmurdoch)から直接彼の分析を追って行くのがいいですが、DTの読み方など、いきなりはとっつきにくい部分もあるので、まずは橘さんの解説をじっくり読み込むことをお勧めします。

結論的には、日本はまだ、欧米のような強硬なロックダウンをしなくても、なんとかなるのではないかという、楽観的な判断が得られます。

楽観的な要因はもうひとつあります。一か月ほど前に書きましたように(https://tsurumaikouenn.blogspot.com/2020/03/blog-post.html)、季節が変わりつつあるという点です。コロナウイルスは、環境の相対湿度の影響を受けます。相対湿度が低くても高くても生き延びますが、中間の50%湿度では生存しにくいです。だから、4月中旬から感染者数の広がりは減少し、死亡者数は20日くらい遅れますから、5月の連休明けくらいから、減少し始めるのではないかと読んでいます。

なので、うちのクリニックは、10日から休業を始めましたが、これは、悲観的に考えてというよりは、医療者の端くれとして、美容若返りのような不要不急の商売をしている人間が、いま出来ることは、クリニックを率先して閉めることで、皆さんの外出自粛のムードを高めたいと考えたからです。
繰り返しますが、再開は早めを心がけます。上記のような私の読みが当たっているかどうかを、2週間後の4月24日に再度判断します。その結果、早ければ、緊急事態宣言の解除に関わらず、25日から通常診療再開しますので、25日以降お予約の方は、24日のクリニックHPでのアナウンスまたは24日のこちらからの電話連絡をお待ちください。
(2020/4/10記)

PS
John Burn‐Murdochのグラフから、単純に線引いてみると、イタリアは6月10日、アメリカは7月20日頃に今の中国並みに落ち着きそうです。日本は死者数爆発的に増えてないので、もう少し早く、たぶん連休明けじゃないかな。(4月11日追記)