スプリングアプトスについて(その2) 付記:目の上の窪みへのヒアルロン酸注入について


※11月分のご予約は4月1日のうちに全部埋まりました。次のご予約は5月1日に12月分となります。週に2~3個ですが、キャンセルがありますので、「今日なら行ける」という日があれば、お電話ください。たまたまキャンセルが出た直後でしたら、そこにお入れできます。また、再診の方のボトックスやヒアルロン酸については、少々お待ちいただければ当日可能です。(4月2日記)※


前回「スプリングアプトスには適応があります」と書きました(→こちら)。その点についての補足です。
この方、術前(初診時)です。

まずエックストーシスをデザインします。

 エックストーシス施術直後です。

2ヵ月後です。エックストーシスというのは一ヵ月くらいで若干戻りますが、術前よりは引きあがっています。しかしこの方、口横のたるみ(マリオネットライン)をまだ苦にされています。

ここでの戦略として、
1 リポレーザーで口横の脂肪を焼いて引き締める
2 マリオネットラインのあたりをヒアルロン酸でなだらかにする
3 スプリングアプトスで引き上げる
があります。
口横の脂肪が小さくぷっくりしている場合は1がいいし、くっきりとした皺やわずかな陰っぽいマリオネットラインであれば2がいいです。
この方のような比較的大きな上からのボリュームに押されてのマリオネットラインには3が向いています。

スプリングアプトスのデザイン。

 施術直後です。

 正面から見るとさらに解りやすいです。
術前。

 エックストーシス直後。

下図はエックストーシス施術から2ヵ月後。口横のマリオネットラインは直後よりは目立ってきていますが、術前よりは目立ちません。フェイスライン(顔の輪郭)を辿ると、エックストーシスの効果が2ヵ月後も保っていることが解ります。術前はひょうたん型であったのが、すっきりと卵型の輪郭になっています。

 ここにスプリングを入れると下図のようになります。口横のたるみが上がってマリオネットラインが消えています。スプリングは時間がたっても戻りがありません。ばね状なので開口によってずれないからです。

 正面と側面の写真を並べてみました。画像をクリックすると拡大するのでさらに解りやすいと思います。


スプリングアプトスと言うのは、このように決まるときには強力です。
それでは、この方、最初からエックストーシスではなくスプリングアプトスだけをしたらどうだっただろうか?というと、こういう風には決まりません。
それはなぜかというと、元々フェイスラインがひょうたん型に下がっているので、ここで口横から耳にかけてピンチをかけても、フェイスラインが改善されていないので、美しくないのです。
ですからこのスプリングアプトス、口横に使う「最後の極め技」っていう感じですね。基本通常のアプトス・エックストーシスで攻めて、仕上げに使うといいです。
価格は一本8万円、左右で16万円。例によって静脈麻酔代や消費税など一切込みです

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【目の上の窪みへのヒアルロン酸注入について】

眼周囲へのヒアルロン酸注射には、動脈にあたることによって失明するリスクがある(そのような報告例がある)ことは、既に記しました(→こちらこちら)。
それを回避するための工夫についても記しました(→こちらこちら)。
かいつまんでまとめると、
1 マーキング
2 局麻
3 通常の27G針による穴あけ
4 30G鈍針によるヒアルロン酸注入

です(→こちら)。
このとき使う鈍針の穴の開け方ですが、側面に開けるよりもフラットなノンベベル針(→こちら)のほうが良さそうです。注入しやすいので。
(紫の点はマーカーのあとです)

さて、目の上の窪みに打つときの、こつを一つ。
「眼窩内脂肪の中」に入れることです。浅い部位に打つと凹凸ばかりが目立ちますが、眼窩内脂肪の中にいれると、それを包む隔膜ごと膨れるので、自然なふっくら感が出ます。
上図は、目尻寄りのそれぞれ一点から眼窩内脂肪に注入した例です。一点からだけなのですが、その個所だけが膨らむことなく、自然な仕上がりになります。

それで、鈍針を使った注入をしていて気が付いたのですが、鈍針だと、眼窩内脂肪に入ったかどうかが針刺入時の感触でわかります。隔膜を越えるときに抵抗があるからです。
動脈塞栓による失明という最悪の合併症を回避するための鈍針ですが、思わぬところで効用を見つけました。よろしければ御参考になさって下さい。
(2015年3月17日記)

スプリングアプトスについて(その1)


スプリングスレッドという糸での引き上げ方法があります。調べてみると2008年頃からフランスの会社が作っている糸のようで、素材がしなやかというメリットがあるようです。
http://springthread.com/
しかし、なんで「スプリング」なんだろう?・・スプリングというのはばねのことなので、コイル状のものを連想してしまうのですが・・シリコン素材で若干伸縮性があるからということなのでしょうか?

私はしばらく前まで、このスプリングスレッドをスプリングアプトスのことだと誤解していました。スプリングアプトスというのは、アプトスの発明者であるDr.Sulamanidze(スルマニゼ)が考案したもので(http://aptoslift.com/)、私は2004年か5年頃だったか、ロシアの知人の医師に「スルマニゼがまた面白いものを作った」と教えてもらいました。

今日はこのスプリングアプトスのお話です。うちはスプリングアプトスはやっていますが、スプリングスレッドはやっていません。誤解されるといけないのでまず念を押しておきます。

スプリングアプトスはどういう方に向いているかと言うと、「頬が縦にそげた感じで、口横に肉が落ちてきているような感じ」の方です。下にうちのスタッフに施術したbefore/afterを写真で載せますので、参考になさってください。

 
弱点と言うか、注意しなければならない点は、針糸を出した口横のところが、すこしえくぼ状になりやすいことです。ばねで引き上げるので、効果が強い分、ピンチも強くかかるということですね。


メリットはというと、これは上図をご覧の通りで、口横のだぼつきに対しては、おそらく最強です。
コイル状なので、顎関節をはさんでいても、術直後から口が開けやすく戻りも少ないです。

この「スプリングアプトス」ですが、日本であまり知名度が無いのは、正規代理店がないからだと思います(→こちら)。グルジアのスルマニゼにメールして直接購入することも出来るのでしょうが、実はこれ、ナイロンの切り糸から自作できます。

自作の方法と実際の施術動画をYoutubeにUPしました(上のURLをクリック)。関心ある先生、うちのクリニックまで御足労頂ければ、作り方入れ方教えますよ。見学の先生とはいろいろ情報交換できるので、基本歓迎です。

自作の方法を考えたのは私です。もっとも模造品の作り方を考案したからといって自慢にもならないのですが・・あえて言うと、オリジナルはポリプロピレンなのですが、私はナイロンを使って作ります。ナイロンのほうがばねの力が強いからです。アプトス糸はポリプロピレンですが、あれは加工し易さ(刻み易さ)からポリプロピレンなのであって、スプリングにはナイロンのほうが向いています。スルマニゼに「なぜオリジナルを買わないのか?」と怒られたらそう答えようと思っています。

アプトスやエックストーシスでどうしても残る口横のたるみには、リポレーザーをまずはお勧めするのですが、それでも駄目な場合は、スプリングアプトス(自家製)使います。この施術は、経験的に適応というものがあります。向いているかどうかは、お顔拝見してからにさせて下さい。なので、あえてHPメニューには出してありません。裏メニュー的施術です。

その2は→こちら
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先日うちに見学に来てくださった先生方をご紹介します。

右から緒方眼科クリニックの緒方有香先生と、木下皮フ科クリニックの木下香里先生、アトリエのあこさんとのりこ先生。
緒方先生はアートメイクと切らない下垂手術の見学にいらっしゃいました(→こちら)。木下先生は再生医療に関心が強く、PRPの届け出方法についての相談と、将来的には脂肪幹細胞の培養上清を使った化粧品あるいは施術の開発にも前向きです(→こちら)。
美容業界は競争が激しいといいますが、マーケットはまだまだ未開拓で裾野が見えないほどです。自分の工夫やアイデアを秘密にして小さくまとまるよりも、互いに情報を共有して、皆で楽しく栄えていければと思います。
(2015年3月14日記)