あこさんの眉描き教室


(これは、鶴舞公園クリニックアトリエのHP用下書き原稿(アートメイク施術)です。ご参考までにUPします。)

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眉ラインと言うのは、スカートの丈と同じで、流行があります。20年ほど前には石原真理子さん風の太くしっかりした眉が流行りましたし、10年ほど前は君島十和子さん風の細めでエレガントな眉でした。最近は少し太めではありますが、あくまでナチュラルな風情を生かした眉を好まれる方が多いです。

若い方のおしゃれとは別に、年配の方では、深刻な問題もあります。それは老眼や視力の問題で、若いころのようには眉毛のお手入れが楽しめない、毎日のお化粧が負担になってきます。そのような方には、アートメイクは本当に助け舟です。

お化粧って、年をとっても大切なんですよ。「もう年だから」と諦めた途端に、人は一気に老け込みます。「年相応に」なんて言葉はただの美辞麗句で、最後の最後まで、死ぬまで綺麗で健康でいたい、そういう気持ちを自分自身で振り絞っていくことが、健やかな老後を送る秘訣です。ぶっちゃけ、若い方は若いというだけで十分綺麗です。年をとってきたからこそ、まずは外見を装うことから入らなければなりません。ぼけの防止にもなりますよ。

ということで、まずは比較的年配の方のアートメイク、眉の描き方の実例をお見せしていこうと思います。

ケース1

この方は、ストレートな眉で、問題は薄くまばらになってきているという点です。こういった方は、元々の眉の形は生かしたまま、単純に色素で全体に濃く仕上げてあげるといいです。
 
片眉デザインしたところ。

 気に入られたようなので、反対側もデザインします。

色素を入れた直後。回りの紫色は、輪郭のマーカーの色なのであとで洗えば落ちます。ご本人の持ち味を生かした自然な仕上がりです。

ケース2

高齢になると、自分の眉がほとんど抜け落ちてしまっていることもあります。わずかにまばらですが産毛のような眉毛の痕跡があります。
 
こういった方は、本来あったであろう、あるべきであろう位置に、自由に眉を描けます。お顔の輪郭・流れに沿ってやさしい印象に仕上げるといいです。

色素を入れた直後です。色合いは、最初はなるべく自然で受け入れやすいように入れて、2週間後に再調整します。

ケース3

次はちょっとだけ若い方。

この方のポイントは、赤矢印が示すように眉山(ピークでへの字に折れ曲がっているところ)はあるのですが、そこと下の間に薄い部分(黄矢印)があって、かっこいい眉山が生かされていない点です。かといって、ここだけに色を加えると太くなりすぎます。

 なので、眉山は生かして薄い部分に色を加えたあとで、眉の下のほうを剃ってラインを整えます。

反対側も合わせて仕上げます。このデザインで色素を入れます。

ケース4

この方は、2年ほど前に、余所でアートメイクを入れていたのですが、消えかかっているので、入れなおして欲しい、とのご要望です。消えかかったラインと、元々のご自身の眉毛とで二重になっています。

以前入れたときには、まだ眉をご自身で剃ってお手入れする余裕があったのですが、だんだん大儀になってきたのでしょう。こういう場合は、以前よりも少し下げた位置、ちょうど二つのラインの間くらいでデザインするといいです。その上に残った前のラインは、現在は赤いですが、いずれ消えてしまうだろうから、そのまま残しておいてかまいません(黄矢印)。

色素を入れ終わったところ。これで眉のお手入れをそれほどしなくても、はっきりした眉でいられるはずです。

鶴舞公園クリニックアトリエでは、二人の女医さんと、一人のメークアップアーティストとで力を合わせて、お一人お一人の本来の魅力を最大限に引き出せるような眉をデザインしてアートメイクします。

女性である限り、お化粧から心を離してはいけません。女性にとって人生とは女性であり続けることだからです。皆で楽しくお互いの魅力を認め合って、素敵な人生を長生きしましょうね。
(2014年1月7日記)