溶ける糸のアプトスvs溶けない糸のアプトス


 うちのスタッフの一人に、顔半分(右顔=向かって左)溶ける糸、顔半分(左顔=向かって右)溶けない糸、各3本づつ施術したあとの経過を示します。

 正面
 左上:施術前 右上:直後(むかって左に溶ける糸、右に溶けない糸)
 左下:2ヵ月後 右下:2ヵ月後(少し笑ったところ)


 実験(?)の予定としては、溶ける糸というのは2ヶ月くらいから千切れはじめ、6ヶ月くらいで吸収されてしまうであろうから、3ヶ月目、6ヶ月目で写真をとって左右比較しよう、という約束だったんですが、2ヶ月目で彼女が泣きついてきました。
 それは、右下の写真でわかるように、笑ったときに溶けない糸を入れた側は引きあがったままであるのに、溶ける糸を入れた側が戻って落ちてきて、左右差が生じてきたからでした。

 まさに素材であるPDSの分解吸収のグラフ(下図)通りの結果で、この経験から、当院では溶ける糸での施術は行っていません。 せっかく入れたのに、2~6ヶ月で戻るんじゃ、医者としてもやりがいないですからね。

 それで、彼女には、溶ける糸を入れていた側に、2ヶ月目で溶けない糸を3本、追加で入れました。
 溶ける糸をいれた側
 左上:術前 右上:直後(溶ける糸)
 左下:2ヶ月後(頬が落ちてきた) 右下:3ヶ月後(溶けない糸を追加して1ヶ月後)


 溶けない糸をいれた側
 左上:術前 右上:直後(溶けない糸)
 左下:2ヶ月後 右下:3ヶ月後


 溶けない糸を入れた側は、2ヵ月後も3ヵ月後も引きあがったままで変化ありません。糸は、やっぱり溶けないほうが、効果長持ちしていいみたいですよ。
(2008年4月6日記)